ゴルファーの宿命というべき腰痛。皆さんの中にもきっと腰に爆弾を抱えているテロリスト(被害者は自分だけど)もいることでしょう。腰痛の悪化によりゴルフから引退した友人もいるくらいです。恐ろしい!今日は私の腰痛についてです。
(まあ・・他人の腰痛話の何が面白いんだ、って気もしますがお付き合いください)
肩こりも腰痛も、他人事だと思ってのほほんと過ごしていた私に、ソレは突然来ました。
それは2010年の暑い暑い夏の日。床に置いていた重めの皿をうかつに持ち上げた途端、腰に雷が落ち(英語では魔女の一撃と言われますが、私は雷が落ちたかと思いました)、世界は一瞬にして色を失い、闇に覆われ、私はその場に崩れ落ちたのです。
もう痛いとか痛くないとかそんなレベルじゃなくて、指一本動かしても、首を真上から5度動かすだけでも「いッ・・・」と息が止まり、悶絶。動きたくないし、そもそもぎっくり腰で救急車なんて呼んだら救急隊や医者がどんな顔で出迎えるかは想像がついたので自宅安静を選択。なにがつらいって・・トイレです!通常の尿意を10とすると、5くらいから覚悟を決め、動いているか動いていないかわからない程度の動きを「ひとりだるまさんが転んだ」状態で、30分以上かけてそろそろとトイレに移動。そこからも泣きながら・・。尿道バルーンを入れてほしいと願ったものです。いつか自分の足で立てる、歩ける日がくるとは思えないと思うほどでした。
これまでの人生で、様々なビッグイベントがありましたが、この時ほど人生観が変わったことはありません。「明日は今日の続きではなく、日常は簡単に壊れてしまう」ことを知り、自分は仕事だけの人生でいいのか・・?と思うようになったのです。(この時の人生観の変化が、のちにゴルフにハマる下地となったんだと思います)
思うんですけど、そもそも「ぎっくり腰」っていう名称がダメ。「ぎっくり」って、ちょっとユーモラスでおっちょこちょいっぽいし!あんなに死ぬほど痛いのに。もっと重々しい病名っていうか「突発性重症腰部筋肉挫滅症」とか画数が多い漢字で表せばもう少し深刻さが伝わるのに、「マジ?ぎっくりっスか?ヤバいっすね~」って半笑いされるのはその語感のせいなんですよ。オノマトペの罪。
初めて体調を理由に仕事を休み、3日間寝たきりで、1週間後に職場に復帰しました・・・が、あの夜から私のカラダは変わってしまったのです。質実剛健、丈夫で長持ち、象が踏んでも壊れないと評判だったのに(?)、唯一にして最大の弱点、”ガラスの腰”をもつオンナになってしまったのです。おそらくアライメントっていうか姿勢も変わってしまったのでしょう。ちょっと長時間運転しただけで、ちょっとゴルフ後にストレッチをサボっただけで腰に響くようになりました。上を向いて寝られず、横向いて寝て、腰の痛み(その名も”おは腰痛”)で目が覚めます。ベッドから起き上がるまで数分かかり、数カ月に1回くらいの”大ぎっくり祭り”が風物詩となったのです・・・・(ま、それがS先生との出会いにつながるので、禍福は糾える縄の如し、ではあるのですが)
あちこちカイロも行きました。紹介された高い治療院にも行きました。腰痛ベルトも腰痛クッションも買いました。ユーチューブで腰痛のチャンネルを山ほど登録しました・・・できることは何でもやったのです。でも治らない。そんな日々にも慣れてしまい、「もう、この腰痛とはお墓に入るまでの付き合いだな、ある意味DV旦那と連れ添うようなもんだなあ」と覚悟したあの日の私。
しかし、私は今、仰臥位(上向き)で寝られているし、「おは腰痛」とも最近はご無沙汰。ゴルフも筋トレも、腰を常に意識しなくても良くなったのです!それもチームオレンジのお陰です。
整体師のS先生と日向トレーナーには足を向けて寝られません。腰痛って、腰が悪いんじゃないんですよね。股関節周囲の筋肉や肩甲骨の動きが悪いと体の動きが腰に負担が集中するんですって。確かに胸は肋骨が、腰には骨盤という輪っかがついてるけど、ウェストの辺りは何も骨的に支える組織が無くて腰椎(背骨)だけで、あとは筋肉で自由度が高い。だから前後左右に動けるんだけどその分傷めやすいってことなんだと思います。だから腰じゃなくて、骨盤まわりや肩甲骨付近をしっかりケアして可動性や筋肉の動きをよくして腰の負担を減らす。それしかないんですよ。
・・・などと腰痛のパイセンぶってどや顔で語ってますが、まだ、たまに腰が「ここにいるよ」と伝えてきます。人のカラダって調子がいい時は、主張してこないんです。でも深爪でも口内炎でも、「痛いと騒ぐほどじゃないけどなんかある」時って、「ここにクチビルがあるよ!」とか「ここが薬指があるよ」って言ってくる。気が散るから早く静かにならないかな?って思いますよね?
そんな感じで、私の腰は”時々痛む”までいかなくても「ここに腰があるよ」「俺はいつもここにいるよ」と語りかけてくるのです。青山テルマか。まあ、ぎっくらないテルマ程度なら許しますけど。
2020年の年末、久しぶりに大ぎっくり腰になり、それで姿勢と足に無理がかかったのか、緊急手術で手を洗って一歩足を踏み出した瞬間に「ぶっちーン!」と左ふくらはぎがミートバイバイ(肉離れ)を起こし(あれ、本当に音が聞こえるですよ)、手術室の床に倒れこむというドラマチックな事件がありました。そのおかげで年末年始のゴルフ計画が大崩れ。ダブルスの試合では使い物にならず、ゴルフ合宿、新年ゴルフもキャンセル・・・そう、「明日は今日の続きではなく、日常は簡単に壊れてしまう」のです。まあ、「大ぎっくり祭り」はそれが最後で今はたま~に”テルマってる”程度なんでメンテナンスって大事(だいじ)というお話です。
ちなみにその時は1か月半近くゴルフができませんでした。
今回の乳がんはこのブランクをこえるのか・・・?
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